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第1部 農業 > 6.農薬廃棄物の処理とリサイクル
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農業廃棄物にはさまざまな種類があるが、ここでは稲の残さである稲わら、もみ殻、米ぬかと廃プラスチックについてまとめる。

(1)稲わら・もみ殻・米ぬかの処理

稲わら・もみ殻・米ぬかの処理方法については、1998(平成10)年の村内農家アンケートに該当する質問があるのでその結果を紹介する(※11)。

稲わらについては、ほとんどすべて(99.1%)がすき込みされており、持ち出しや焼却はほとんどない(図1)。もみ殻と米ぬかについては、「燃やす」という回答はそれぞれ7.2%、0.6%と少なく、「自分で再利用」(35.6%、24.4%)、「他人に譲る」(19.1%、8.9%)、「集荷団体にまかせる」(31.0%、52.3%)という結果になった(図2)。具体的には、もみ殻のほとんどは水田の暗渠に使われ、米ぬかは有機質肥料の原料などにも利用されている(「第1部 2.有機質肥料・堆肥の生産と利用」参照)。これらを総合して考えると、稲の残さについてはほとんどが再利用されているといってよい。




図1 稲わらの処理方法

稲わらの処理方法
図2 もみ殻・米ぬかの処理方法

もみ殻・米ぬかの処理方法


(2)廃プラスチックの処理

農業系廃プラスチックの処理方法については、大潟村農協の資料をもとに検討する。図3によると、大潟村から排出される各種廃プラは1997(平成9)年に43.2tだったものが2000(平成12)年には76.7tと3年間で1.8倍に増えている。これは従来自家焼却していたものが、ダイオキシン規制で農協に持ち込まれるようになったためと推測される。なお、農協では廃プラのリサイクルは行っていない。

排出量の内訳をみると、全体の8割を占める各種ビニールにはハウスビニール、農業用ポリ、シルバーポリ、有孔ポリ、ラブシートなどが含まれているが、このなかでもハウスビニールが最も多く、全体の約半分を占めている(2000年度には約36t)。

これらの廃プラは1tコンテナに保管され、年2回隣接する井川町の産業廃棄物処分場で埋め立て処分されている。この処分場には南秋田郡8町村の農業系廃プラが持ち込まれているが、大潟村の廃プラ排出量はほかの7町の排出量合計の1.5倍にも上る。この処分場はあと5〜6年で満杯になると見込まれており、農業者として農業系廃プラの減量・リサイクルには早急に取り組む必要がある。




図3 廃プラスチック排出量の推移

廃プラスチック排出量の推移




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